私がこの「一票の格差」を知ったのは10年ほど前のことで、オンブズマンネットワークのメーリングリストに参加した中で「一票の格差を是正する会」という人たちのメールを受けるようになってからだ。
当時は今ほどインターネットは普及しておらずSNSなどもなかった。メーリングリストに登録してしまえば、あらゆるジャンルのメールがどんどん来る。
「一票の格差」という聞きなれないタイトルに触れながらも、よく読めばなるほど重要なことだと感じた。地方によっては選挙があるために住民票の移動さえできない人がいるほどだ。
その頃は賛同者を集めていたように記憶しており、私も署名したと思う。
「国会の見直し「心許ない」と高裁 一票の格差問題」産経新聞
今日のニュースでこの記事に触れ、当時を振りかえった。
“ 清き一票を ” というが、実際には0.2票の地方もあるという現状。政治家自らが見て見ぬ振りしてきたのだ。これは与野党の問題ではなく議員そのものの価値が問われる。「一票の格差を考える会」代表すぎやまこういちさんは30年前からこの問題を憂慮しており、小選挙区導入にあたって是正の期待をしたが、改善されることはなかった。そして、今から10年ほど前に同会を立ち上げて活動を始めたらしい。私がメーリングリストで触れたのはこの活動だったのかもしれない。
裁判所が政治に対して改善を促すとも取れる今回の判決は、今まで見ぬ振りしてきた政治家たちを動かすことになるだろう。そうでなければいけない。
地道ではあるが、信念に基づいた粘り強い活動。それが実った。何をするうえにおいても大切な心がけだ。「一票の格差を考える会」の活動を通じ、根源的にもっとも大切な「心構え」を教わる思いがした。
リンク:一票の格差を考える会
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