湾岸ハートプレイス Coastal Heart Place

転載:西村真悟の時事通信(平成 22 年 9 月 20 日号)

平成22年9月20日(月)、沖縄県立武道館で沖縄県民による『沖縄防衛決戦』という集会が開かれ、それに参加した西村真悟さんのメールマガジン「西村真悟の時事通信(平成 22 年 9 月 20 日号)」を転載する。

>>>>> 以下転載 <<<<

「沖縄防衛決戦」集会に参加して
No.549 平成22年 9月20日(月)

二十日午後一時より、那覇空港近くの沖縄県立武道館で、
「沖縄県民、自由と平和のための国防決起集会 『沖縄防衛決戦』 基地闘争の工作機関誌沖縄二大紙にだまされるな」
と題する集会が開かれ出席してきた。
主催は、「自由と平和のための国防決起集会実行委員会」
共催は、『在日米軍基地ネットワークユニオン」と「沖縄と共に『自立国家日本』を再建する草の根ネットワーク」という団体。

この集会に、八十三歳の自称「ばあさん」、私から言えば「愛国少女」の元鎌倉市会議員の伊藤玲子さんが出席するという。それで私も出席することにした。尖閣で中国共産党が攻勢をかけてきているときに、「ばあさん」いや「愛国少女」を一人行かせて自分が行かないのは男が廃ると思ったからだ。
そして、武道館での集会後、午後三時過ぎから五時近くまで、那覇市内中心部までデモ行進をして、八時三十分に関西空港に帰着した。
集会は二百五十人ほど。集会後の行進は多数の日の丸と一本の星条旗を掲げた百人ばかりのデモだった。
そして、沖縄における歴史的な集会とデモだった。

主催者と沖縄県内からの参加者は、皆中国は単に尖閣を奪いに来ているのではなく、沖縄を獲りに来ているという共通の危機意識を持っていた。そして、沖縄県内の二大紙は、沖縄の実情を全く伝えず沖縄を中国に売り渡すような報道ばかりをしていると憤っている。ちなみに、本日の報道は、一面がアメリカ軍兵士が交通事故を起こしたというもので、尖閣の状況や中国の対日非難は報道されていない、と言っていた。
そして、参加者は、中国が沖縄が「中国のものだ」と言い始めたことに敏感に反応し怒っていた。なるほど、報道写真に映る中国人反日デモ隊は「琉球奪還」と書いたTシャツを着ている。

集会の雰囲気を伝えるために、主催者が用意したデモに際するシュプレヒコール案を紹介する。十項目あるうちの三項目はマスコミ批判だった。如何に沖縄のマスコミが偏向しているか。
シュプレヒコールは次の通り。

      1. マスコミは、度重なる中国の領海侵犯に抗議せよ。
      2. マスコミは、沖縄を中国に売り渡すな。
      3. 県民を扇動し、国防を無視した、マスコミは絶対許さんぞ。
      4. 中国は、ウソつくな。
      5. 尖閣は古来より日本の領土だ。
      6. 沖縄県議会も中国領海侵犯に抗議せよ。
      7. 憲法九条を改正して国家を強化せよ。
      8. 尖閣を守るために、与那国島に自衛隊を配備せよ。
      9. 日米同盟は日本の命綱、絶対に守るぞ。
      10. 日米同盟を強化し、沖縄の自由と平和を守ろう。

以上、今日の集会の雰囲気を一番知っていただけると思い、デモで叫ばれた十項目を全て紹介した。道行く人も、車の人も、このデモに、「おおー」という感じで注目したようだった。

沖縄は、これから、知事選挙や市長選挙の季節を迎える。
その中で、沖縄の二大紙は沖縄の実情を沖縄県民と本土の国民に伝えず、その上に、昨年来の鳩山由紀夫の普天間基地移転問題に関する無責任かつ無能な右往左往は、選挙で冷静で適切な投票行動をできなくさせるほど県民を怒らせている。
なにしろ、総理大臣が大まじめで、「普天間基地は国外に移転する、最低でも県外だ」と言ったのである。それから、「よく考えれば」・・・「やはり県内でした」と言ったのである。誰でも怒る。
仮に総理大臣が大まじめに、「税金はゼロにします。すばらしい決断でしょう」と言ったあと、「よく考えれば・・・やはり税金は必要で、増税します」と言えば、あほーと怒る。これと同じだ。
この無責任きわまりない民主党内閣によって、沖縄は既にかき回されている。この無能、無責任という政治的空白を突いて、中国が攻勢をかけてきているのだ。

県民が、共産党に近い者を知事に選ぶ雰囲気に囚われ流されないことを切に願う。

最後に、この集会で、満州人で日本に帰化した鳴霞さんが発掘した、「中国共産党の沖縄属領化工作文書」が紹介された。
中国共産党は「琉球共和国の創設」を仕組み、沖縄を我が国から分離させてから奪おうとしている。そして既に、「琉球臨時憲法九条(案)」を作っている。
それによると、奪う範囲つまり共和国の範囲は、第四条で「琉球共和国は、三つの主要な州である奄美州、沖縄州そして八重山州と琉球群島の全てからなる」と決めている。
驚くべきことに、中国共産党は、奄美大島をも奪うつもりだ。
尖閣は沖縄県の一部である。中国は、尖閣だけを奪おうとしているのではない。沖縄本島と奄美大島を奪おうとしているのだ。

こういう、恥ずべき嘘を平気で掲げて我が国の領土を奪おうとする強欲で傲慢無礼な相手に対しては、我が日本国民が「断じて許さん」と決意するとき、初めて事態が解決する。
今までの「中国を刺激しない」という歴代内閣の方針が、この度の傲慢な攻勢を招き寄せたのだ。

私は、この集会を一回だけで終わらせることなく、これから沖縄に同じ思いをもつ日本国民が集まる回数を増やしていこうと述べて壇を降りた。
以上、本日中に本日の沖縄の集会「沖縄防衛決戦」を知っていただきたくキーをたたいた次第。(了)

>>>>> 以上転載 <<<<

 
【 私はこう考える 】
多くのメディアでは、沖縄における反米・反政府の集会という一方を重点的に報道するが、県民の意思は必ずしもそうではない。基地容認派もいれば地元沖縄を中心にした国の防衛に真剣に取り組む人も多い。そもそも基地容認派は大規模なデモや集会などはしない。多くの反対派を取りまとめ、大規模な集会を組織するのは、本土から来た「極左」といわれる者たちだ。彼らが縦横無尽に活動できるのはもはや沖縄しかないのだろう。メディアはそれにふれることなく、反対派だけを取り上げた報道に徹する。喜ぶのは、日米台を分断させたい中共だ。

巨大な米軍基地と半世紀にわたって共存を強いられているからこそ実感できる危機感がある。
かつては米軍上陸によっておびただしい血肉を殺がれ、筆舌にも尽くしがたい恐怖と悲しみに陥った。その後のベトナム戦争では沖縄の基地から発った多くの米兵たちが命を落とした。ベトナム出兵まえの米兵は、「どうせ死ぬのに金なんかあってもしかたねぇ」と、有り金を使い果たし飲みあかし泣きあかす者も多かったという。憎しみと同情が複雑に絡み合い、長い月日を経て、互いが協力し合い戦争のない世の中にしなければいけないという思いに至った。簡単に語れるものではない、苦渋の思いに至ったのだ。

尖閣での衝突事件の推移を見るにつれ、いたたまれなくなった思いが募りこうした集会に発展した。沖縄でこうした活動をするのは容易ではない。いかなる圧力にも屈しない強い覚悟が必要なのだ。その心に思いをいたし、あらためて私たちが何を考え行動するべきか、真剣に取り組む時だろう。

政治経済の論争は尽きないが、それも「国家」があっての話だ。重要なのは「国家の主権」を徹底的に死守することから始まる。

西村真悟ホームページ
西村真悟の時事通信

資料:ウィキペディア
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